なぜ私がニコニコ動画からビリビリ動画へ移住したのか
A.ニコニコ動画がクソだから
の一言で片付けてしまうにはあんまりなので、私が移住した理由や2017年4月現在のニコニコ動画、ビリビリ動画のスペックなどと比較しながら解説していきます。
ニコニコ動画からの移住を検討している方の判断材料になれば幸いです。
重要なお知らせ
2017年7月よりbilibili動画へ中国国外のユーザーが動画投稿をするには電話番号と身分証明書の登録が必要になりました。これからbilibiliへ移住を考えている動画投稿者の方はご注意下さい。
- (前章)私がニコニコ動画からビリビリ動画へ移住した理由
- ビリビリ動画を勧める理由
- それでもビリビリ動画を忌避する理由
- それでも移住を悩んでいる方へ
- 移住したい、アカウントだけでも作っておきたいと思った方へ
(前章)私がニコニコ動画からビリビリ動画へ移住した理由
本項でニコニコ動画とビリビリ動画の違いを解説していきますが、一番大きかった理由は、
ニコニコ動画のプレミアム(有料)会員 ≦ ビリビリ動画の無料(一般)会員
だったからです。
私自身は基本見る専で、たまに気が向いたら動画を作って、コミュニティ内の仲間とそのジャンルが好きな人たちに見てもらう程度(ニコニコ時のユーザーフォロー数200、平均動画再生数5000程度)だったので、正直プレミアム会員である恩恵というのはそこまで感じていませんでした。むしろプレミアム会員にも関わらず生放送を追い出される、などの不都合は感じていました。
とはいえ、当時ビリビリ動画に対して抱いていた印象はニコニコ動画の劣化パクリサイトだったので、移住を考えた際もYoutubeかTwitchにするかで迷っていました。
ビリビリ動画を勧める理由
おそらく皆さんも同じだと思いますが、どれだけニコニコ動画がボロクソに言われてもニコニコ動画にこだわる理由はコメント機能があることだと思います。
私もご多分に漏れずそのタイプで、自分の動画にタイミングよく感想のコメントが流れたり、生放送を見ている時も内容に合わせた、一捻りされたするどいツッコミなどがコメントで流れるのを見て一体感を感じているのが楽しかったのです。
マイク20本集めて音質比較してみた!! by siro 音楽/動画 - ニコニコ動画より
さて、それでは(私が一方的に)劣化パクリと思っていたビリビリ動画のコメント機能がどうだったのか。
どちらも無料の一般会員レベルで比較してみたものが以下の通りです。
ニコニコ動画とビリビリ動画のコメント機能比較
ビリビリ動画
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(投稿)コメント色数 | 10色(白+9色) | 227色 |
(投稿)コメントサイズ | 標準・小・大 | 標準・小 |
(投稿)コメント位置 | 標準・上・中・下 | 標準・上・下 |
(視聴)表示コメントの不透明度 | 無・弱・強 | 10%~100%(5%刻み) |
(視聴)表示コメントの速度調整 | 不可 | 10%~200%(10%刻み) |
(視聴)表示コメントの密度 | 不可 | 1~100、200~500(100刻み)、無制限 |
(視聴)表示コメントのサイズ拡縮 | 不可 | 10%~200%(10%刻み) |
(視聴)表示コメントのフォント種類変更 | 不可 | 可 |
(2017年4月現在のサイトに搭載されている標準機能を基にした情報です)
上記の通り、コメントのサイズと位置指定ではニコニコに軍配が上がりますが、それ以外の機能面では全てビリビリが優れていると言わざるをえない状況です。
私と同じようにビリビリ動画はニコニコ動画のパクリ劣化サイト、と考えていた方、今のビリビリ動画は無料でここまでの機能が標準搭載されています。一部ピンとこない機能もあるかもしれませんが、実際に触ってみると「ああ、これは設定できると便利だ」と実感する機能がほとんどです。
特に表示コメントの密度は『画面上に一定数以上コメントが表示されると(いわゆる弾幕状態)左まで流れず途中で消えてしまうニコニコ』に対して、『コメントの上限数を指定してそれ以上のコメントを画面上に流さない機能』なのですが、なぜこれがニコニコにはなかったのかと感じさせるほど感涙モノでした。
←コメントカラーの豊富さはこの通り
ここまで視聴者側に配慮されている(あるいはこれが動画共有サービスとしては当たり前なのかもしれませんが)サイトだったので私は移住を決断しました。
まだまだあるビリビリ動画だけの機能
主たるコメント周りの機能以外にもニコニコの無料会員にはない機能が沢山用意されていますが、私自身がその全容を把握しきれていないので一部を抜粋しておきます。
- NG設定(ユーザー、単語、文字色など)の登録上限なし
- 下コメ、上コメのみを個別に一時的に非表示切り替えできるボタン
- 流れるコメントを右クリックしてすぐ運営通報が可能
- 毎日特定条件(生放送を見た、など)を満たすことで手に入る硬貨で更にコメントを詳細に設定することが可能
↑4の具体例。機械翻訳のため一部意味が通らない箇所もあるが、コメントが何秒残るようにするか、コメントの透過率、右から左以外に指定したパスに沿ってコメントが移動できるようにする、など様々。
それでもビリビリ動画を忌避する理由
とはいえ、やはり中国のサイトなので「ニコニコより良い」と言われても色々と抵抗はあると思います。
以下は私の経験を基にしていますが、
- 中国語がわからない
- 海外のサイトは(個人情報の漏えい等)危ない
- 中国という国が嫌い
という点がネックになっている方は多いのではないでしょうか。私もその一人でした。1つずつ解説していきます。
中国語がわからない
これに関しては「英語よりは分かる」です。
例えば今見ていた動画で不采用というコメントが流れていましたが、これは読んで字の如く不採用です。
もちろん全ての中国語がそうだというわけではありませんが、大半は意味が通り、残りはGoogle翻訳を通した機械翻訳で理解できるものがほとんどです。
ただし、ニコニコ動画でいう「草」や「88888888」などのネットスラングの定型文もビリビリ動画には存在するため、それらに関しては専用の解説サイトを見る必要があります。
海外のサイトは(個人情報の漏えい等)危ない
これに関してビリビリ動画は上海メディアグループという中国の大手メディアの傘下であるため、まず間違ったことはほぼ無いと断言できます。(日本で言うならテレビ○京のサイトで社員が個人情報が漏洩する、ような感じでしょうか)
加えて言えば、ビリビリ動画は(日本のニコニコ動画のような)狂信的なネットユーザーに支えられているため、何かを起こせば間違いなく炎上するというリスクがある以上、ユーザー側にとって不利となる事も起こりにくいと言えます。(かつて、運営が特定のユーザーに対して行った行為が元で、複数人のユーザーがそれまでアップロードした動画数万件を削除し運営に抗議したことがあります)
但し、中国政府からいつ・何かのアクションが起きないとは断言できません。これは3と関連して説明します。
中国という国が嫌い
中国という国が嫌いで、「いくら便利だからとはいえ、日本を嫌っているであろう国のサイトにわざわざ移住する理由が分からない」という方のために解説します。
ニコニコ動画には「政治」というカテゴリーが存在しますが、ビリビリ動画では政治関連の動画のアップロード、及びコメントは禁止されています。
これは、「日本→中国批判がダメで中国→日本批判はOK」という中国有利なルールではなく、全ての、ありとあらゆる政治動画やヘイトスピーチがNGとなっています。
近年ではYoutubeなどでも特定の国に対してのヘイトスピーチ動画が散見されますが、その「内容の是非」ではなく「息抜きに面白い動画を見ようと思ってるのに、なぜ現実を思い出させる政治動画を表示させられるのか」と考えている人も多いかと思います。
「だからビリビリ動画では利用者が楽しく使えるように、ヘイトスピーチや政治動画が禁止されている」……というのは建前で、少なくとも金盾まで採用して情報統制している国において大手メディア傘下のサイトで政治動画を許可したらどんなことになっちゃうか、ということです。
これを中華ネット上には表現の自由がないと捉えるか、コンテンツにとって不必要なリスクと不相応な情報を減らしているか、と考えるかは個人の自由ですが、ともあれビリビリ動画においては、特定の人種を差別するような動画やコメントは 監視 禁止されているので、結果として日本人でも(政治批判をしたい人以外には)動画を楽しむことが出来るようになっています。
それでも移住を悩んでいる方へ
なにも必ずどちらか一方を選ばなければならない、ということはありません。
かくいう私もニコニコ動画にアカウントを残しつつ、かつビリビリ動画にもアカウントを作っているクチです。
ただし、無料のビリビリ動画でここまでやれるのにニコニコ動画のプレミアムを継続する必要があるのか? と考えた時にニコニコプレミアムの解約を検討するぐらいはしてもいいのではないでしょうか。
移住したい、アカウントだけでも作っておきたいと思った方へ
国内サイトではポチる.COM様の以下の記事がオススメです。(私もアカウント取得の際に参考にしました)
ただし、正規会員になるためのクイズに関してはその都度内容が変わったり、クイズ自体の種類が変わったりもするため、最新の情報を入手するようにしてください。基本的にはGoogle翻訳が使えれば問題ないレベルです。
2017/10/04 一部リンク欠如を修正
2017/09/29 一部古くなっていた情報の更新